20220727|Bluemanship航海記録②

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◆久しぶりの東京
小美濃くんとのユニット"Bluemanship"。5月末のライブに引き続き、6月は東京2DAYSでした。前日に東京入りし、田園調布でリハ。神戸でのライブで気になった音場のことやセットリストを見直して臨みました。

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◆江古田から越生へ
今回お誘いして下さったのは、江古田音楽化計画の樋口さん。小美濃くんとも顔馴染みで、以前にも企画にお誘いして頂いたこともあり、毎週のように企画されている埼玉県の越生にある山猫軒に出演する運びとなりました。樋口さんは、即興〜新しい音楽の企画を、文字通り「人生をかけて」行っています。音楽が人生とともに在るのを間近で見ると、自然とアツい想いが込み上げて来ます。

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◆身体に音を入れる / 入れない
山猫軒までは都内から車で移動。マニアックな話になるのですが、いつも僕は演奏前に音を身体に入れるのが嫌で極力避けます。それは(即興)演奏中にアタマとカラダを空っぽにして音に対峙するためでもあるし、時間をかけて身体に音を透す感覚を大事にしているからでもあります。小美濃くんも僕と一緒のようで、音楽をかけずに話声と外の音だけで数時間楽しく向かいました。話で言葉を紡ぐことは充分音楽をしていることだと知っていて、もし話し過ぎるとまるで演奏後のように、ぐったりしてしまうことも分かっている、そんな気持ちが伝わってきて嬉しかったです。

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◆山猫軒
山猫軒の周りは山に囲まれていて、鳥や虫の声が聞こえてきます。もちろん猫もいます。特に音と人に慣れているようで、音を出しても平気な様子。
部屋にはグランドピアノがあり、店主の南さんやちほさんチョイスの本やCDがある素敵な音空間。樋口さんが企画するのも納得の場所です。実は南さんは京都出身の写真家で、大友良英さんとのユニットなどでも活動しています。個人的に最近は、どうやら音楽を「撮る」写真の方とのご縁があるようです。

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◆演奏の"鮮度"
今回の東京選曲は、順番は変わるものの固定でした。それはお互いの音を深めるためであると同時に、どこまで「聴いたことの無い音に手をかけるか」へのチャレンジでもあります。連日同じ曲に接していると、イメージが固定化されていく感覚と慣れというものが多少なりとも出てきます。もちろん、これは有りがちな話なのですが、即興演奏の肝である"鮮度"に関わってくるのです。つまり、鮮度が高ければ音は生き生きとします。僕はまさに、この"鮮度"を音楽の中心に据えていて、ベースとピアノという編成の誘惑や罠を掻い潜りながら、順調な航海の旅に出れた実感がある、そんなライブでした。

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