20220603|かなでやきっと、学校公演

◆まずは宮崎へ
今週は南九州ウィーク。先週日曜のライブの後、朝4時に家を出発して、始発で宮崎へ。関西から宮崎(特に延岡)へはJRの九州往復割引切符というのが安かったんですが、それも3月で無くなり、今回は飛行機で。着いた時は雨でひんやりしてましたが、やはり九州。暑くなりました。

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◆鹿児島での2日間
水曜には鹿児島へ移動して、徳田豊志さんとのユニット"かなでやきっと"での学校公演2DAYSでした。
木曜は薩摩川内市立祁答院(けどういん)中学校。昨年に引き続き、鹿児島県教職員共助会さん主催の公益文化事業として今年も周らせて頂きました。中学生に対しては久しぶりで、昨年6年生だった中学1年生達は僕らの演奏を一度聴いていたため、小学生とはまた違った落ち着いた反応。ほんとはステージ下で同じ目線でわちゃわちゃ喋りながら演奏したかったんですが、ピアノはどうしても動かせず残念。そのかわりいつものように、聴く姿勢を崩してもらって、楽に楽しんでもらいました。

金曜は鹿児島市立本名(ほんみょう)小学校。校長先生が底抜けに明るくて、教頭先生も爽やか、昨年違う学校にいらっしゃった素敵なピアノを弾く音楽の本田先生もいらっしゃったのもあり、ホームのように演奏させて頂きました。子どもたちの反応も元気で、45分(短いなぁ)があっという間でした。
今回だけでなく全体的な印象ですが、昨年からコロナで声を出すことが中々出来なかった習慣のせいか、やはりちょっと「迷いながら」自分の感情を表現している子が多いなと感じます。それは音楽に接する時間を経て、無くすお手伝いができたらいいなと思ったりしました。

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◆ユニットの音楽的チャレンジ
コンセプトは「普段着の音楽」を奏でること。リコーダーやピアノ、鍵盤ハーモニカなどの身近な楽器を使って、教科書に載っている曲を魅力的に仕立てるお仕事です。堅苦しい「聴き方」を崩すのもメニューのひとつです。
今では簡単なセットリスト以外、打ち合わせもほとんどしなくなったユニットですが、毎回のスリルを楽しんでいます。今回ある曲が始まる前に、徳田さんが突然、歌詞を朗読し始めました。咄嗟に即興で応戦しましたが、そのアイデアのおかげで曲の世界へグッと引き込めた、そんな時間がありました。これは初めからやると決めていたら面白くなかったし、きっと「仕組んだ感」が伝わってしまっただろうと思います。
子供たちの反応もそうです。こちらから促すことなく口ずさみ始めたり、中には大声で歌う子もいました。でも歌いたくなかったら歌わなくて全然構わない(僕はこっち側だった)し、拍手なんて全然しなくていいから、それを強要しない空間がある方を僕は望みます。

◆個人的な音楽的チャレンジ
今回も校歌の即興演奏をしました。この古くさくて権威的な校歌を新鮮な感覚で気軽に接する機会を作るのが目的なんですが、歌詞に無理やり合わせたメロディーラインになっていたり、4/4の中に無駄な2/4が挟まったりして、もとの歌フォームがヘンテコなのは校歌あるある。加えて、「○○小学校(中学校)〜」で締め括るお決まりの学校フレーズ。これらをいかに打破しながらその場で魅力的にするかが、この課題の難しいところ。校歌なんて好き勝手にしていいんだよ、と見せることが大事。
そして最近はピアノで音を出すと、そのタッチや音色に違いを感じて下さる人が増えました。それは大人でも子供でも関係なく、気づいてくれるみたいで、自分の身体を通った音を出せるかどうか、といった音の哲学が関係しているように感じます。
特に子供たちにとっては、知ってる曲であろうがあるまいが、ピアノが調律されようがされまいが、身体に響く音かどうかの反応が、純粋で時に大人以上に残酷でもあります。僕はこの学校公演を始めてから、子どもたちの反応によってピアノの音と感性を鍛えられています。

◆これから
今年は9月に、このユニット2枚目のアルバム制作のためレコーディングを予定しています。また、10月あたまには離島の徳之島の小学校をめぐる演奏旅もあり、とても楽しみです○