新しい企画を始めます!

僕は音楽が好きで、仕事にしています。ピアノ弾きとしてだけでなく、曲を創作したり、教えたり、今年に入ってからは対談などを通じて言葉に残していくことも始めました。特に、僕は活動を始めた頃から一貫して「音楽についてどんなまなざしを向けるのか」を考えてきました。音楽というものは、歌や楽器を通して奏でること以外にも、様々な "PLAY" によって表現することができます。言い換えると、それらは身体を通して繋がっている感覚であり、「音楽の専門家だけのものではない誰が触れてもよいもの」でもあります。そして何より、それらが非日常と日常を行き来できる存在としての可能性を持っていることを僕らは知っています。そんな音楽に「まなざし」を向け、個人発信かつ気軽に深く表現できる場として、トークによる配信やゲストとの対話を始めていきます。手探りでピアノを弾く "あの感覚" と同じように、言葉も即興的に紡いでいこうと思います。


〓|瞑奏録音 トーク企画『clue』|〓

頑固にも音楽の世界を探求している日吉直行と、芸術に親しみつつビジネスの世界にどっぷりな福田幸太郎による等身大の発信企画。第1回は、僕が主宰する瞑奏録音のYouTubeアカウントから、7月前半に公開予定です。

瞑奏録音YouTubeアカウント:https://www.youtube.com/channel/UCZYpjTh_KeHrC2c9L1KeEIw

ロゴデザインは、昨年発信した即興プロジェクト”Spin Co-A Star”で絵を描いて頂いたmisaさんによる描き下ろし作品です。是非とも合わせてご覧ください〇

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僕らは、社会に何か大きな出来事が起こる度に、「音楽(芸術)は生きていくのに欠かせない」と耳にしてきました。でも、人間は本当に音楽を通して生きることを『実感できる』ものなのか、僕は正直なところ分かりません。ここに至るまで、折角ならば音楽家として今しかできないことを模索しつつも、そもそも音楽は人間にとって必要不可欠なものなのか、実はなくても生きていけそうだし、そう思い込もうとしているだけではないのか、などと何回も自問自答と対話を繰り返してきました。

僕らの生きている時代の音楽活動は、大小様々な規模でそれぞれのストーリーがありますが、音楽業界というカテゴリーが存在することから見ても、少なくとも商業や消費の中で成り立つことを前提にしています。もし、その社会やシステムが急に変わったり、無くなってしまったらどうなるのか。結果的に、僕らの活動も、もしかすると音楽の存在すら消えてしまうのではないかと想像しちゃいます。

ある意味、突然地図を持たない未知の世界に放り出されるような状況ともいえる今、僕のような一介の音楽家であったり、音楽家ではなくても音楽に積極的に関わる人が、それぞれの目線から、気軽に、深く、音楽の付き合い方や眼差しをぶつけていく、そんなきっかけにできる場所があればと思ってきました。加えて、それらを一つ一つ小さいながらも、声に出して積み重ねていくことがますます大切だと考えています。

そういった経緯があり、ソーシャル・ディスタンスが叫ばれるこのご時世に、もっと音楽と密に関わる手がかりとして、『clue』という企画を始めていきます。そして、音楽の世界をこれまでとは違った風に眺めてみたりしながら、もう少し別の関わり方を考えてみたい、そんな人に届くといいなと思います。


【プロフィール】
<話す人>
日吉 直行(ひよしなおゆき)
楽家。1986年7月30日、宮崎県延岡市生まれ。現在は兵庫県神戸市在住。御縁のある各地に拠点を構え、ピアノの即興演奏から紡がれる枠に囚われない自由な発想と音遣いは、作曲との境目を漂いながら、”ありそうでなかった音楽”を奏でる。

<話しながらまとめる人>
福田 幸太郎(ふくだ こうたろう)
会社員。東京都品川区在住。学生時代にライブペインティングと即興音楽を重ね合わせて映像空間を創り上げるグループであるキネマノグへドラマーとして参加。現在はデータ分析官としてベンチャー企業の新規事業開発に携わる。