ピアノトリオのリハ。

10月になりました〜。土曜日はピアノトリオのリハーサル。新曲に焦点を当てて、イメージの共有を進めました。8分の11拍子や8分の10拍子などのリズムに特徴のある曲やエレクトロニカあたりを意識したリズムをこれからどう表現していくか。一方でいわゆるアドリブパートはないけれど長いスパンで音響やダイナミクスを即興していく曲などもあり、非常に取り組みがいがあります。コール&レスポンス型の即興もあるけれど、ときにそれは対立や衝突も生むので攻撃性を感じることがあります。対位法的な同時並行型の即興に改めて色んなものを乗せて眺めてみると、お互いが打ち消し合わず、異なるものと異なるものを同時に響かせることができる「共存」の道を迷わず進めます。でも一方でこれは民主的すぎるし理想的すぎると思う自分もいて、リハ後に伊波さんと宣政さんとあーだこーだ音楽の色々について語り合う、充実した一日でした。 

【2017.10.15(日)】日吉直行TRIO(兵庫・岡本)

日程|2017年10月15日(日)
出演|日吉直行(piano) / 白石宣政(bass) / 伊波大輔(drums)
会場|Born Free(神戸市東灘区岡本2-5-8)
時間|開場19:00 開演19:30
料金|予約¥2500 当日¥3000 学生¥1500
予約|078-441-7796 / bornfreekobe@gmail.com(ボーンフリー)

日吉直行&浅井良将duo

昨日はボーンフリーにて日吉直行&浅井良将duoでした。平日にも関わらずお越しくださった皆様、ありがとうございました。

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と、その前に賢作さんとお会いして、色んなことをあーだこーだ話しつつ、いつもはライブ前には飲まないワインをつられて飲んでしまいました。でもなんだか気持ちが良くなってしまい、そのまま気持ちがすーっと演奏に向かえたので、今度から飲もうかな〜。おどろおどろしい宿題も貰いました。ひぃ〜。

さて、ほろ酔い気分のまま向かったボーンフリー。二人だけの演奏は初めてでしたが、内容・感触も含めて、とても良かったです。お互い即興演奏が基本体なので、たとえ楽譜があったとしても、流れの中で色んな方向を選択できます。かと言って、深い譜面の読み、発音の速さやリズムのスピード感、音色やピッチの合い方、強弱やブレスのタイミングなど音楽の基本的な要素も高いレベルで合わせることができるので、今まで出来なかったことができて終始楽しかった!もちろん次のステージに行くための課題もたくさん見つかりましたが、それを上回る感触がありました。早くも次が楽しみです。

選曲に関しては、オリジナル曲が主体ではあるけれども、山のように取り組む曲があります。いわゆるミナスの音楽が中心になっていますが、それを再現したいわけではないです。例えばジスモンチは一見西洋音楽の理論で作られたようにも見えるので取り組みやすいですが、コアにある精神性がとても複雑なので、なが〜い時間がかかりそうです。一方パスコアールの曲は西洋の音楽理論からみると非常に文法が無視されていて、違う視点から眺めないと何も見えてこない難解な曲が多いです。それでも歌として成立していながら新しさを感じる点では未来の音楽へのヒントが隠されているし、今流行りのネガティブハーモニーよりもずっと先のことを見ていると僕個人は思います。おそらく奇妙な文法や歌いづらいメロディー、複雑なリズムの奥に隠れている彼の表現のコアはカオスにあると思う。いまの僕の見解ですが。これを自分の表現としてどう消化していくか。道はながいなぁ、と思った夜でした。


1st set
1.Piano Solo:Longing(Tigran Hamasyan)
2.Sax Solo
3.Maboroshi(日吉直行)
4.はばたき(日吉直行)
5.Palhaço(Egberto Gismonti

2nd set
1.歌と踊り No.7(Federico Monpou)〜 Blinking(日吉直行)
2.月の映画館(日吉直行)
3.A Fala da Paixão(Egberto Gismonti
4.O Farol Que Nos Guia(Hermeto Pascal
5.The Moon's A Harsh Mistress(Jimmy Webb)
en.Beatriz(Chico Buarque/Edu Lobo)

今週金曜日のライブに向けて。

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非常に密度の濃いリハーサル。今回はパスコワールやジスモンチの曲を中心に取り上げるんですが、彼らの曲をカバーするときに、まず目につきやすいのがショーロ(ジャズより即興の歴史は長い)やブラジル北部のリズム。でもそれらに頼るのではなく、もっと深い部分での音のやり取りに焦点を当てたいなと前から思っていて。サックスとピアノのデュオという編成に加え、浅井さんとその辺りを作っていきたいなぁと思っています。浅井さんは初見でほぼこなしてしまうので、あまり難しく聞こえないとは思いますが…(笑)非常に楽しみです。そして、僕のピアノソロ、そして浅井さんのソロ(!)もあるという。なんとも貴重なライブになりそうです。ぜひ聴いていただきたいです!100BANスタジオもとても響きが良くて。このままライブでも良いなぁというくらいでした。終わってから李さんと居留地の由来聴いたりと楽しい時間でした。

日程|2017年9月22日(金)
出演|浅井良将(sax) / 日吉直行(piano)
会場|Born Free(神戸市東灘区岡本2-5-8)
http://www.bornfree-kobe.com/
時間|開場19:00 開演19:30
料金|予約¥2000 当日¥2500 学生¥1000
予約|078-441-7796 / bornfreekobe@gmail.com(ボーンフリー)

台風一過。

いつもより空気がきれいなので塵も一緒に運んでいった気がします。さて、金曜日の夜、神戸・岡本のライブバーBorn Freeにて、サックス奏者 浅井良将さんとのデュオライブがあります。これまで何回か僕のプロジェクトにはご参加頂きましたが、デュオでの演奏は初めてです。今回のテーマは『鳥』。鳥を題材にする音楽は歴史が古く、色んな人が鳥のために曲を書いています。鳥を題材にした曲を中心に、オリジナル曲やブラジルを代表する音楽家Hermeto Pascoal(エルメート・パスコアール)、Egberto
Gismonti(エグベルト・ジスモンチ)、Tigran Hamashan(ティグラン・ハマシャン)、カタロニアの作曲家Federico Mompou(フェデリコ・モンポウ)の曲などを取り上げる予定です。どうぞお気軽にお越しください◎

日程|2017年9月22日(金)
出演|浅井良将(sax) / 日吉直行(piano)
会場|Born Free(神戸市東灘区岡本2-5-8)
http://www.bornfree-kobe.com/
時間|開場19:00 開演19:30
料金|予約¥2000 当日¥2500 学生¥1000
予約|078-441-7796 / bornfreekobe@gmail.com(ボーンフリー)
プロフィール|浅井良将 サックス奏者
1985年兵庫県神戸市に生まれる。神戸市立港島小学校でトランペット鼓隊に所属し、トランペットを吹く。甲南中学・高校で、Konan Brass Ensembleに所属しビッグバンドでAlto saxを吹く。2002年Student Jazz Festivalでは兵庫県知事賞を受賞。ビッグバンドをするかたわらアドリブに興味を持ち、元Arrow Jazz Orchestraの江藤嘉昭氏(sax)に師事。同クラブ引退後、小曽根啓氏(sax,flute)に師事。2004年11月Left Alone アマチュアバンドオーディションでは最優秀ソリスト賞を受賞。その後、甲陽音楽学院へ入学。そこで荒崎英一郎氏(sax,flute)、ランドールコナーズ氏(sax,flute)に師事。2006年第一回豊中ジャズコンテストではグランプリを受賞。同年6月,アメリカのケンタッキー州ルイビル大学で開催された、デイブ・リーブマン氏(sax)主催のInternational Association of School Jazz(I.A.S.J)に参加。同年8月にはBerklee Music Collegeの奨学金12000㌦を獲得。同年12月にはBlue Note Osakaに自己のバンドで出演。甲陽音楽学院卒業後プロとして活動を開始。2007年第一回神戸ネクストジャズコンペティションでは準グランプリを受賞。同年、1st Album「Introducing」をNewburry Street Musicより発表。その後、市原ひかり(trumpet)グループのメンバーとしてポニーキャニオンより発売の2枚のアルバム、全国ツアーにも参加。三木俊雄(sax)率いるFrontpage Orchestraのメンバーとしても約3年間、東京での演奏活動に参加。その後、自主レーベルGrey Heron Musicを立ち上げ、5人のピアニストとのデュオアルバム「A Precious Thing」、自身のオリジナルバンドである、浅井良将セプテットによる「The Alchemist」の2枚のAlbumを発表し、いずれも各種音楽雑誌に取り上げられた。また、インターネットサイトJazz Pageにおける、人気投票では、2012年度サックス部門で第一位に選ばれる。2013年NHK-FMの番組「セッション2013」に自身のバンド、浅井良将セプテットで出演。その模様は公開ライブ収録され全国放送される。

8月後半とお知らせ

8月は前半に長野県松本市や宮崎・鹿児島あたりをうろちょろしてましたが、後半は名古屋や岐阜のあたりをうろちょろしてました。特に岐阜県高山市は初めて訪れたのですが、駅が思いの外近代的だった…街は観光地として整備されてるので人はたくさんいましたが、文化的にはどうだろう?表面的にはそこまでわかりませんが、街にエネルギーがあるかどうかは人の動きによるものが大きいだろうなと思います。グローバル、グローバルと叫ばれた真っ只中20代を過ごしてきましたが、今度はローカル、ローカルと叫ばれて、次はグローカルグローカルと…。僕自身は外国を「本場」とする音楽を作っていないので外国に行く必要は感じていないですけれど、音楽づくりにおいてはいろんな国の音楽の要素が入ってくるので、そういう情報がある場所に魅かれるのかもしれません。

 

さて、今後の活動のお知らせです。
【9月】
貝塚市浜手地区公民館のお昼のロビーコンサートに2年ぶりに出演します。歩君とも久しぶりに演奏します。
日程|2017年9月14日(木)
出演|井上歩(bass) / 日吉直行(piano)
会場|大阪府貝塚市浜手地区公民館
http://www.city.kaizuka.lg.jp/kakuka/kyoiku/hamatekominkan/menu/kouza_jigyou/bunkajigyou/lobby.html

 

岡本のBorn Freeにて、浅井さんとのデュオ。デュオは初めてです。鳥の曲を中心に。

日程|2017年9月22日(金)
出演|浅井良将(sax) / 日吉直行(piano)
会場|Born Free
http://www.bornfree-kobe.com/

 

【10月】
神戸大丸での演奏です。紳士服売り場が新装開店するそうです。
日程|2017年10月8日(日)
出演|大石俊太郎(sax) / 白石宣政(bass) / 日吉直行(keyboard)
会場|神戸大丸紳士服売り場

 

九州沖縄四国出身の南国ピアノトリオ。最近書いている曲やアレンジ曲などをバンバン詰め込む予定です。チャレンジ!Born Free2回目。
日程|2017年10月15日(日)
出演|日吉直行(piano) / 白石宣政(bass) / 伊波大輔(drums)
会場|Born Free

 

東京・堀切菖蒲園のaire amenoにてピアノソロで初出演です。店主の雨宮さんとはEgberto Gismontiの会場で出会ったり、詩人のウチダゴウさんとのつながりもあり、縁深いです◎
日程|2017年10月22日(日)
出演|日吉直行(piano)
会場|aire ameno
http://www.aire-ameno.com/

 

関西と東京でとても刺激的な活動を繰り広げながら、最近CDをリリースされた音楽家・西島芳さんとの初共演企画(対バン)!それぞれのプロジェクトに参加していただいている共通ミュージシャンも多く、非常に濃い時間になるかと。お互いのピアノソロだけでなく、それぞれの音楽について語る機会にもなるかと思います。三宮の100BAN STUDIOは初出演です!
日程|2017年10月29日(日)
出演|西島芳(piano) / 日吉直行(piano)
会場|100BAN STUDIOのホール
http://www.100ban.jp/studio/

【11月】
九州を中心に刺激的な活動をされている熊本の宮崎くんとソロ&デュオ。特に宮崎くんのソロは必見です!Born Free3回目。
日程|2017年11月11日(土)
出演|宮崎真司(guitar) / 日吉直行(piano)
会場|Born Free

 

【12月】
東京からの水谷さんと美智さんとのトリオ。組み合わせ自体は初めてですが、とても楽しみな企画。なんとBorn Free4回目!
日程|2017年12月10日(日)
出演|藤井美智(Trumpet) / 水谷浩章(bass) / 日吉直行(piano)
会場|Born Free

お盆明けは鹿児島へ。

とあるプロジェクトの打ち合わせとその他諸々。宮崎から鹿児島中心街へは意外と時間がかかるのですが、今回訪れた場所は鹿児島と言っても、さすがは山深き九州、自分がどこにいるのかさっぱりわからない。そういえば先月の長野も山深かった。

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今年から来年にかけて長野と鹿児島でとある作編曲を担当するのですが、その素材に現地の自然音を使おうと色々と調査。作曲は意外にも机の上のインドアだけではなく、自然の中でのフィールドワークもあります。創作のヒントはたくさん転がっているので、夏休みの自由研究のように楽しんで取り組んでいます◎

荒立神社

毎年のように訪れる地元宮崎県・高千穂の荒立神社。ここには、猿田彦命(さるたひこのみこと)と天鈿女命(あめのうずめのみこと)が祀ってありますが、芸事の神様として有名な場所です。

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宮崎の神話は実在してたかも非常に怪しいエピソードばかりなのですが(笑)、そんな小さなことには目を瞑って、大きな自然と空気に身を任せることが1番宮崎らしいかなと思います。
願いが叶おうと叶うまいと、芸事に携わる身としては小さなことに振り回されず、これからも大きな視点で取り組んでいけたら、と思います。