10/3〜8は、徳田さんとのユニット"かなでやきっと"で徳之島・鹿児島の小学校を周ってきました。
◾️徳之島は夏だった
10/3の夜に鹿児島入り。翌朝、始発便で徳之島へ向かいました。人生初のプロペラ機に乗ったのも新鮮でしたが、着いてからの海の青さに圧倒されました。
初日は教育委員会の本部へお邪魔したり、天城町周辺の探索から始まりました。島自体はそれほど大きくないので、2泊3日あればすべて周れるほど。戦艦大和の慰霊碑があったり、ハブの館があったり。
夜は母間小学校にて、ちょっとしたイベントで演奏させていただきました。島に着いてから思っていたのは、ここは本土と違って夏だということ。演奏中も、気温の高さと虫との格闘(笑)が絶えずあり、ピアノ自体がやはり亜熱帯仕様だったことで、慣れるまでに結構時間がかかりました。ますは洗礼を浴びた形になりましたが、これも島のひとつの醍醐味。ジョイフルも15時に閉まるというワナ。
◾️天城町立岡前小学校での演奏
翌日の午前中は、ソテツのジャングル(たまにハブが出る)に行ったり、与名間ビーチの美しい海に触れたり、奄美の自然を感じることができました。
途中、明日お世話になる分校でたまたま三線の授業をしていたので覗きに行きました。沖縄の民謡『安里屋ユンタ』に自分達の作った歌詞を載せて替歌にしたり、『徳之島小唄』のような三線と一緒に演奏する曲などは身体に入っているようで、身近に奄美の文化を感じ取ることができました。こういう場所では、ピアノのような西洋楽器はむしろマイナーな立場に思えてくる一方で、音楽家・ピアニストとして、そのこととどう向き合うのか。考えさせられます。その後、本校の子たちを前に演奏。鶴見正夫さんの『雨のうた』の朗読に合わせて即興演奏したり、リコーダーとピアノの演奏などであっという間に時間が過ぎました○午後から夕方にかけては、田子山校長先生と一緒に徳之島を散策。夜は地元の方が経営するイタリア料理店に行きました。看板もない徳之島の中にあるお店なんですが、内装も素敵で料理も抜群においしかった。問題は、店長が半端ない量の料理とお酒を注いでくださったおかげで、全部食べ切れなかったし酔っぱらってしまったことぐらいでしょうか。とても素敵な場所でした○
◾️こどもたちの朗読と即興
徳之島3日目は、岡前小学校与名間分校にて演奏。前日訪れた岡前小学校の分校で、大正に建てられたというのも珍しいですが、そもそも分校自体が全国的にも少なくて、ここは全校生徒が10人ほどで4年生が一番上の学年になります。
45分という短い時間で、色々なリコーダーに触れたり、校歌を即興で弾いたり、前日見せてもらった『安里屋ユンタ』をみんなで歌ったり、4人の詩の朗読に合わせて即興演奏するなど、バラエティに富んだ内容でした。今回の朗読に使われた詩は、谷川俊太郎さんの『すき』でした。
◾️徳之島から戻って
九州本土に戻った翌日は鹿屋市にある西原台小学校で演奏し、その翌日は霧島市にある小野小学校での演奏でした。まだまだコロナの影響もあり、全校生徒一緒に聞くことは難しいため、上下学年別に演奏するなど分散しながら、今回の学校公演ツアーを終えました。
子供たちの感想も色々と頂けて、楽しく読ませて頂きました○
いま僕が志向している個人的な音楽の追求(奄美やアジアの繋がりなど)にも影響のある旅でしたが、今回のように色々な状況で様々な状態のピアノに触れる経験が出来ることはピアニストとして有意義なことでしたし、子供たちと音楽を通して協同作業したり、「学校の音楽」という枠組みを取っていくような仕掛けを<少しずつ>でき始めたのは音楽家としても重要な時間でした。