20200906

最近、アートに対する僕の考えをお伝えする機会が色々とありましたので、少しだけ書いときます。

前提として、いまこそアート活動が大事な時だから応援したいということ自体が、本当に尊い…ことであるということを記しておきます。

そこで必ず出てくるのが「文化は必要だ」「欧州に比べて日本は芸術やアーティストが大事にされていない」と言うお決まりフレーズ。まずは確かにそうだ、酷いことになっていると。でも、そこを出発点に設定してしまって大丈夫ですか?日本でアートを理解できない人はそんなにたくさんいますか?じゃあ、あなたは芸術やアーティストが本当にいつも不可欠だと実感できていますか?

疑わしい所です。芸術は非日常である一方で日常的なものでもあります。人間の感性を育てると言いながら、分断を産むきっかけや人を傷つける手助けもします。善と悪、必要と不必要…2つに分けて考えることのいき着く先は、結局2つに分けることになります。

僕は、仕組みを作りたいと思っている側もアーティスト側も、この出発点から議論をするのはそろそろ限界だと思っているので、2つの間にはグラデーションがあり、交流もあり得ること、どちらもごちゃ混ぜで考えることからスタートすることで、今の時代に合った議論ができると思います。