20200904|創造力の実体?

先月の配信ライブを終えて、鹿児島の徳田さんとの共同CDの制作にラストスパートを掛けているこの頃です。このような作品やコンテンツを創作する時には、必ず色んな種類の「聴く」という過程を積み重ねていくのですが、そこで問われる大きなテーマの一つに、深い所に張り付いた感情や価値観に向き合うことがあります。

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その中で特に興味を持っているのは、”肯定する”ことと”赦す”ことの2つの感情の動きです。この文章の中で説明することは難しいものですが、強いて言えば、即興をするときの一番核になる感情と言っても過言ではないし、これらは1曲の音楽や1枚の絵などから直接「感じ取る」ことができるもので、もはや芸術の特権なのではないかと思えてきます。

その過程で、人間の気持ちはさておいて、という冷酷な感情を持ってしまう時も出てくるので、自分のバランスが崩れてしまう危険性に気を配らなければならないですが、実は見えない所で、それほど繊細な心の動きと闘争をしているのが、創造力の実体かもしれません。

それでも、こんなに冷たい感情さえも振り切ってしまうくらい、乗り越えた先に見れる景色を心から楽しみにしている気持ちの方が勝ってしまうのは、人間の”さが”なのだろうなと感じています。