YouTubeの動画公開

3/7に配信させて頂いた動画の音声差し替え版を公開しました。前半のカメラの音声・最初と最後の話し声をそれぞれ録音を担当した五島昭彦さんの録音に差し替えました。


【音声差し替え】Hiyoshi Naoyuki "onsen / 音染" Solo Live

頂いた感想の中の中で多かったものが、「音が良い」「長く聴いても疲れない」でした。また「リバーブがかかっているのでは?」という質問がありましたが、一切手を加えていない(編集をしていない)、そのままの音です。五島さんの音と言った方が語弊がないかな。


それだけ人間には聴くのが難しい倍音やデジタル録音では捉えられない響きを録っており、ただアナログ録音がデジタル録音よりも良いということではなく、五島さんの録音の"技術"だからこそ撮れる音がそこにあります。


その根っこには、「音をどう聴くのか」という、実は音楽にとって最も基本的で難しい(難しくなってしまった)行為の哲学がたくさん詰まっています。それは録る技術がどうこうというものよりもずっと先にある、誤解を恐れずに言えば音楽家こそが聴こえていないといけないものがあると、一緒に仕事をしたり対話する中でずっと感じています。


そこに生音ならではの響きの豊かさや新鮮さ、プレイヤー自身の活気のある音や音楽がブレンドされることで(時には歯向かうことも含めて)、更に高まった音楽づくりを目指せると日々刺激しあっています。


ピアノにとっての調律という存在もそうです。普段から良く使う内部奏法は現代音楽の文脈では当たり前ですが、一般的にはピアノを傷つけると倦厭されます。ジョンケージ以降や即興演奏家たちがピアノの「可能性」を求めて取り組んだワクワク感、破壊的なものが実は調和するという発想、そして僕が考える現代のピアノ像、そういう眼差しを持って向き合っています。


是非その空気感を改めて感じて頂けたらと思います😊
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【最近の五島さんの活動】

日本センチュリー交響楽団有志によるwebコンサートの録音を担当しています↓

https://m.youtube.com/channel/UCiArdqZh7UNiJq8f-M7S6FQ