9/30はコスミックホールでレコーディング

10/20(日)の深夜に放送される長野朝日放送制作のドキュメンタリー番組『おやまに生きる』の音楽レコーディングを終えました!ソロピアノで全67テイク、サクサク進み約5時間で完了。非常にスムーズなレコーディングでした。

コスミックホールは兵庫県加東市にあるホールで、録音の五島さんが絶賛している通り、舞台上の響きは、五島さんのマイクとの相性も含めてレコーディングするのに最適です。特にリバーブなんかは「これがリバーブなのか」と体感できるくらい豊かで、その場でピアノを弾くだけでいいフレーズが出てきます(今回はそれもたくさん利用しました)。

今回の音楽作りは、楽譜にはメモの作曲フレーズしか書いていなくて、その場で全部即興演奏し、構造も即興で組み立てていきました(だから楽譜がありません)。この即興と作曲のブレンド感は、鹿児島の校歌プロジェクトから積み上げてきている感覚で、共通のテーマフレーズを好きに盛り込んだり、御嶽山が歌詞で出てくる木曽節を引用したりと、僕の音楽作りの根幹になっているやり方で進めていきました。

五島さんは、技術職人でありながらアーティスト以上に音楽的に音を録る人。毎回録音でアーティストとして作品作りに参加してもらってるようなもので、ピアノの録り方、マイクの置き方全てに技術が詰まっています。いま僕が積み重ねている「音色づくり(ピアノだけではない音楽の音色づくりという意味)」もリアルタイムで共有していて、それをどう録るかというとこまで高められた作品作りになりました。

調律は優子さん。今回はコスミックホールが夏の改修工事を終えたばかりで調整不足だったのもあり、結構苦戦した模様。僕も掴むまで少し時間が要りましたが、最終的にはばっちり。
優子さんも技術職人でありながら、そこを越えた感情表現までも調律の技術として表現してきます。優子さんと仕事をするようになってから明らかにタッチが変わっているし、調律との連動でピアノを弾くという感覚が、ホールという場でますます高まったと感じています。

お二人とこうやって世代を越えて、仕事や作品作りをさせて頂ける環境は本当に僕の成長に繋がっています。今回のレコーディングは最初に二人と出会った約8年前のことを思い出しながら、お互いどこまで成長したかを確かめ合う、そして腕を磨きながら進化させていく、そんなことを再認識した1日でした。

音源は何かしら形にしようと思っています。そして放送日が10/20(日)の深夜(地域によって時間が違います)ですので、またお知らせします。