【movie】NAOYUKI HIYOSHI 線上LIVE “冬樂奏 - 前夜 -”

1/31に100BANホールにて収録した”線上ライブ”

NAOYUKI HIYOSHI 線上LIVE “冬樂奏 - 前夜 -”

動画公開しました. 是非ご覧ください☕️

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January 31, 2021, I performed at 100BAN Hall as "ONLINE CONCERT"
NAOYUKI HIYOSHI "To-gaku-so - The Night Before -
Anyone can watch it on YouTube for free.

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 自らの手で音を奏で、手を汚しながら絵を描き、生きた言葉を紡いで、そして自ら企画して…。それらは全て〈冬の音楽〉から出発し、『物語から抜け出してきた人たち』を経て、その先の受け取り手へと”響いていく”。そんなきっかけになることを期待しています。
 甘ったるい懐かしさとも違う、手(耳)触りのある感覚を、僕らは”忘れることのない”ように願っています。

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■Sound Crew
ピアノ:日吉直行 / Piano:Naoyuki Hiyoshi
白い作品:堀川智美 / White Works:Tomomi Horikawa
デザイン:山下麻里 / Design:Mari Yamashita
録音・マスタリング:五島昭彦 (Time Machine Record) / Recording & Mastering:Akihiko Goto (Time Machine Record)
ピアノ調律:鈴木優子 / Piano Tuning:Yuko Suzuki
映像スイッチャー:小倉直也 / Movie Switcher:Naoya Ogura
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■Recording Info
Recording Location : 100BAN Hall (Kobe City, Hyogo Prefecture)
Recording Dates : January 31, 2021.
℗© 2021 瞑奏録音 / Meisou Record
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■Release Info
Naoyuki Hiyoshi Piano Solo Album 『冬樂奏 - 前夜 - (To-gaku-so - The Night Before -) 』

ハイレゾ音源 / Hi-Res Sound Source】
e-onkyohttps://www.e-onkyo.com/music/album/cfm4582476540809/
OTOTOYhttps://ototoy.jp/_/default/p/690821
mora : https://mora.jp/package/43000018/4582476-54080_H/

【他配信サービス / Other Online Music Streaming】
spotify / iTunes Store / Apple Music / amazon music / OTOTOY / Youtube Music / LINE MUSIC / 着信・うた / mora / music.jp / MySound / AWA / Deezer / Kugou・Kuwo・QQMusic / NetEase Cloud Music(網易雲音楽) / ORICON STYLE / Pandora / KKBOX / music unlimited

20210405|聴律

昨日は、奈良にて五島さんと優子さんの3人集まっての座談会でした。今年の冬は、僕がライブをあまりせずに制作に集中していたため久々でしたが、お昼から夜まで楽しくお喋りしました○

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お二人との最初の出会いは特別なものでしたが、親子ほどの年齢の差を超えた戦友でもあります。これまでに、ピアノと録音の関係、ピアノと調律の関係、録音と調律の関係、それぞれに深い交流を重ね、ライブや作品に込めて来ました。

もちろん、それぞれの音楽への関わり方は様々です。その中でも共通していると言えるのは、音楽への想いの掛け方と技術の先にあるココロへの眼差しだと思います。

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その過程でぶつけ合いながら磨いて来た感性や交わしてきた言葉たちは、きっとこれからの音楽について重要なことを含んでいると感じますし、なんらかの形にすることで、色んな方に共有してもらえるものになったら良いなぁと思って、いま僕は整理をしているところです。

近々発表する予定のものもありますし、新たな作品作りも待っています。これから、たくさん仕事をしても馴れ合うことなく、きっとお互いに音楽に対する情熱は負けないと思い続けるのでしょう😌

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20210402|引用のはなし

今週は、仕事以外の時間を使って、朝〜昼は練習と作曲、夜はアレンジや映像の編集をしていました。日によって異なりますが、だいたいが創作には午前中が向いていて、夜は編集作業がうまくいく感じです。

最近は那須さんとの対談から意識的に文を綴ることもしていて、自分がよく文章の中で引用をすることにも気付きました。それは本の中の一節でも、リアルタイムに録音で残したフランクな言葉であっても、その差はありません。僕が心掛けているのは、誰が発した言葉なのかを明確にすることと、それをさらに自分の言葉で語り直すことです。

そう言えば、先日友人との何気ない会話の中で、「どこで自分のアイデアを盗まれたと感じるのか」という繊細なテーマについて話しました。

音楽のエキソサイズの一つに「ものまね」があります。例えば、キースジャレット風のピアノプレイとか、久石譲風のアレンジとか。色んなアーティストのものまねを通して、自分のオリジナリティを発見していく練習です。実はこれらはコービーブライアントの動きを真似してプレイしたり、ジダンやエムバペに憧れて足技やオフザボールの仕方を真似したりするスポーツの世界と同じ感覚です。

でもいくら真似をしたところで決して本人たちに届きはしないと感じてしまった場合、少しでもその高みに近づこうとするのならば、それは“身体への透し方”が鍵を握ることになります。

どんな本質の学び方をして、どのようなリスペクトを払うのか。ただただスーッと自分の中を通すだけでは何も残らないのは明らかで、那須さんが仰る通り、やっぱり捻くれていることがとても重要です。

そして、それが開かれていること。つまり、自分の口で語る=表現することに繋がっていく。そうすれば、少なくとも盗まれたと感じることはなくなる気がします。

20210329|あめのめいそう

日曜日はUmoreにて、結婚式の演奏。

その場の空間を察知しながら空気を作る。BGMでは無い人の手による音楽。この仕事を通してそれらを考えてみる。

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スピーカーからではなく、生のピアノから音が奏でられるだけで寂しくなくなる。そこに祝福という感情が入り混じることで、たとえ音量が小さくとも生き生きとした空間を感じられる。そこに手を掛けたいなといつも思っている。

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いつからか使うようになった「瞑奏」という言葉は、言葉の音から「瞑想」と間違われたり、「癒し」や「施し」を与えることだと思われます。僕にはその意図は微塵も無くて、いわゆる括弧付きのヒーリングミュージックを奏でたいわけでもない。

単純に音楽はどこにも存在しなくて、誰のものでもないはずが、いつしか人間がはじめから持っているものだと言われるようになった。きっと、その誤解を解きたい、というのが本当の意味かもしれない。

20210327|今日のめも

日は、神戸に来た時からずっと通っているバーバーへ。16年くらい通い続けていますが、いつも店長(筋肉の付け方を聞きたいがために、わざわざ髪を切りに各地から人がってくるくらいムキムキな山田さん)が担当して下さって、「最近どう?」的な会話から始まります。

美容師の世界は、流行や日常生活と隣り合わせにあるので、新しい風や人の何気なく考えていることに敏感です。最近では、僕が子供のころに体験していた昔ながらの理髪店の空気を感じることは少なくなりましたし、コロナ禍でも日々工夫して営業しているなぁと思っていました。

そんな折に、ふと音楽の世界に戻ったとき、色々と考えることが出てきます。例えば今の時代にあった音楽活動のスタイルや音楽を教えたり学んだりする事に関して、ぼく個人的には、リスナーも含めた音楽に関わる人の多くが、昔ながらの範疇からなかなか抜け出せなくて、かなり時代遅れだなと感じます。CDへの認識もそうだと思いますし、そもそもの音楽への関わり方が、まるでそうデザインされているかのようにも感じます。

僕の大学院時代の先生である若尾先生は、最近の記事で、音楽は「ほかの高等教育分野と比べてどうみてもカリキュラムデザインが遅れているとしか思えない」と書いていましたが、初等教育も含めた音楽教育全般で同じ状況ではないかと感じていますし、根本にある「音楽がどこにあるか」と「聴くこと」への誤解を解いていくことが大事なんだと感じます。

これは勿論どの分野でもあることのなのでしょうが、特に音楽まわりについては、内外からの刺激とそれをどれだけ笑って伝えられるのか、どのような伝え方をするのかが肝要なんだなと思います。

20210324|星の珈琲

自家焙煎のコーヒー専門店 FUSHI COFFEE ROASTERS(フシ コーヒー ロースターズ)さん。「FUSHI」とは、沖縄県八重山地方の言葉で「星」のこと。

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ご夫婦とかわいいお子さんの3人で丁寧に作り上げられているコーヒーには、お二人の人柄を感じさせる”暖かさ”とこだわりのある”慎ましさ”が共存しています。きっかけは画家の堀川智美さんの紹介で、打ち合わせやふとしたタイミングでお話や珈琲を楽しみに行っているのですが、その度に珈琲に対する情熱や穏やかさの先にある深いまなざしが感じられます。

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『冬樂奏』企画では、珈琲という表現方法で作品作りに参加して頂いています。特に作品段階から音楽に関わる珈琲というのは、ありそうでなかったと思いますし、1番は新しい企画や想いを共有しながら進んでくださることがとても尊いです。

既に試作品というか販売品用として作り上げたのですが、改めて次の企画にて登場して頂く予定です。お楽しみに〇

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毎週水曜日に、湊川公園駅すぐにある「湊川キッチン」という所に出店されています。また、様々な場所でイベントに参加されたり、ワークショップなどもされていますので、是非HPやインスタグラムをご覧ください☕️

FUSHI COFFEE ROASTERS:https://fushicoffee.stores.jp/

20210323|断片のゆくえ

昨日は夜中にギタリストの宮崎真司くんとお話して、朝まで本を読んだり、文章を書いたり、考え事をしたり。寝ている間に、音楽家 西島芳さんから着信が入っていたようでしたが、気付かないまま、お昼過ぎに目が覚めました(芳さん、ゴメンナサイ)。

今は電車の中でつらつらと。僕は紙でもデジタルなメモでも、色々なところにメモを残す癖があります。だから、メモと書いたものがいくつも溜まっていくのですが、その断片を繋げたり、はたまた一から作り直したりしながら、思考の整理をしていきます。

中には、遊びながら広げていくアイデアもあれば、数年単位で寝かせる断片もあります。例えば、その日に考えたテーマがあれば、一日の中でそれをまとめ切って、次の日には破壊するなんてこともありますし、メモに書かずにアタマの中で残し続けて、膨らませたりするといったことも増えました。

これらは音楽を作るときのプロセスと似通っているので、感覚と思考が繋がっていることを改めて実感します。

20210322|耳のおはなし

先日イヤホンが壊れたので、新しいものを購入しようとお店へ足を運びました。

普段の編集作業や聴くことに集中する場合はスピーカーかヘッドフォンを、移動中や確認のためにはイヤホンといった具合に使い分けているのですが、イヤホンに関しては未だにノイズキャンセリングのついたものやBluetoothのものではなく、有線のものを使っています。

無線の技術も上がって来ているらしいのですが、個人的に納得できるものに出会えていなくて、結局は聴き慣れた有線のものに戻ってきてしまいます。でも最終的に断線してしまうので、消耗品的な位置づけで、最低限の音質を担保できるものを使うようにしています。

僕個人としては特にハイレゾ音源を聴くことが多いので、今回は折角だからハイレゾ対応のイヤホンをと思い、いろいろと試し始めました。ハイレゾ対応のものは値が張るものが多いイメージですが、最近は手ごろな値段のものも出始めてたので、聴き比べをしてみました。

特徴としては、相変わらず低音をやたら強調するものやボーカルのラインがくっきり出るといわれるもの、「高音質」という割には音圧がやたらでかいだけのものなど、通常のイヤフォンと変わらない状況だなという印象です。だから結局、意図的な音操作の加わっていない「フラット」なものを選ぶという判断をするのですが、どうも、こういう色合いの無いものは売れ行きが悪いようです。

少し専門的な話になりますが、背景には「音が大きければ大きいほど良い」「音をいじればいじるほど良い」という聴こえ方の概念が作り手にもリスナーにあるように感じます。これは人の意識に関わることなので、大きく変わることは難しいと思いますが、少々変な価値観だなと思います。

爆音を否定しているのではないのです。実際の会場で聴こえるような臨場感=音の大きさではないということ、誤解を恐れずに言えば、音楽は音の大きさで決まるのではないということです。寧ろ、生き生きとした音楽(まさにライブ)を共有するためには、作り手も受け手も、もう少し丁寧な "耳の傾け方" に関わる必要があるのではないかと思うのです。

これは自戒も込めて、そして音に関わるものとしても伝え方を工夫していきたいなと感じているところです。

20210321|space in the feelings

今朝からずっと雨が降っています。

今日はおうちで仕事の日。それでも最近では珍しく、気持ちにスペースを空けて過ごせています。

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コロナ以降、普段の教える仕事や打ち合わせなどの中で、リモートにできる部分は、なるべくリモートに移行しているため、おうちでの仕事も格段に増えました。

特にここ1か月くらいは、編集やまとめ作業に追われて、制作にかける時間が減っていたこともあり、家にいるようでいない時間を過ごすことが多くなってしまいました。

もともと音楽の仕事は、仕事と休みの境界線が曖昧です。生活と音楽が結び付けばつくほど、「ここまでが仕事で、ここまでが仕事でない」と決めることは難しく、線引きがなくなっていきます。ですから、それだけ自由である反面、誤解されることも多い職業のひとつです。

何がクリエイティブな発想につながるのかわからないので、いつでも自分の中に留められるように、スペースを空けておくことはかなり重要です。

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そういえば、雨音に耳を傾ける時間は今年に入ってなかったなと、ふと気づかされました。

それほど知らず知らずのうちに、窮屈になっていたのかもしれません。

20210306|本日は結婚式の演奏

午前中は、京都・桂川にあるフォトスタジオUmoreにて結婚式の演奏でした。ここで弾くリクエスト以外の曲は、いつもその場で決めていて、時には楽譜を持たずに全編即興で望んだりします。

結婚式の演奏というのは、ガチガチにリハーサルをしたり選曲したりする世界。もちろんこのルールが常識になっているのは理解している一方で、学生の頃から演奏する度に曲と形式に縛られる不自由さを感じていました。

きっと自由にする結婚式があってもいいじゃないかと思っていた時に同じ想いで出会ったのがUmoreの皆さん。司会者の声もマイクを通さなかったり、進行も状況によって変わっていく中で、耳を澄まして、空気を察知しながら曲と即興演奏で音を紡ぐ仕事です。ピアニストとしても新鮮で緊張感がありますし、毎回真っさらな状態でいることが何よりも重要です。

移動の電車では、今日は何を弾こうかな〜とぼんやり考えていましたが、そういえば先日の那須さん&伴さん対談のときに聴いた曲がとても良かったし、今日の式の雰囲気に合いそうだから弾こうと思い立ったものの、肝心のミュージシャンの名前を聴き忘れてしまっていました。何とか音の記憶を辿って鬼リサーチ。そこからイギリスのフォークシンガー&フィドル奏者のJackie Oatesさんに辿りつき、耳コピして、式で演奏してみました。予想通り曲の雰囲気も今日の新郎新婦さんの作る空気に合っていて、ホッとひと息。素敵な式をお手伝い出来てよかった☕️

写真は、最近の楽譜の置き所。f:id:naoyuki0730:20210306185356j:image